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■フラグとは

『フラグ(Flag)』とは旗のことを指すが、
同時に『付箋』と言う意味も持つ。

が、『死亡フラグ』の語源となったフラグは
プログラミング言語の『フラグ』を指す。


プログラミング言語においては、
処理の分岐条件を判定する変数の事をフラグと呼ぶ。


If(変数A=1){Trueの結果を返す}
Else{Falseの結果を返す};


通常プログラミング言語の条件判定は0か1の二値判定で行う。

変数に1が格納されていれば『True(真)』、
変数に0が格納条件が偽であれば『false(偽)』の処理を行う。


ここで、コンピュータの動作の仕組みを見てみよう。

精密機械であるコンピュータは、
実際は電気信号のon/ofの組み合わせでその動作を決定している。

多数の集積回路を持った現在でも、判定の回数が大きく増えただけで
このメカニズムは変わっていない。

つまり電気が流れれば1、電気が流れなければ0を返すのである。


この動作が『旗の上げ下げ』に似ている事から、
判定に使われる変数が『フラグ』と呼ばれるようになったのである。



■ゲームにおけるフラグ

コンピュータゲーム、特にアドベンチャーゲームは
プレイヤーの選択によってストーリーが分岐する。

そう、分岐である。
過去に選んだ選択肢が、展開を左右するのである。

ゲームにおけるフラグとは、展開に影響を与える選択肢の事を指す。
(より正確には選択を選んだ結果格納される変数であるが、そう理解してる人は少ない)


恋愛シュミュレーションゲームなどでは
決められたパターンのフラグが多い。
(ユーザー側が求める需要をメーカー側が提供した結果)

選択肢を選ぶことによる『好感度』と、
告白などルートを確定させる『確定フラグ』である。

両方の条件を満たすことでエンディングルートへ入るのであるが、
特に後者の確定フラグを『フラグ成立』と呼んだりする。



■物語におけるフラグ

小説や漫画、アニメには厳密にはフラグは無い。
あるのは『伏線』である。

しかし、『フラグ』の分かりやすさや
『伏線』を表に押し出した作品の乱立により、
揶揄的表現で『○○フラグ』と言う呼ばれ方をするようになった。


有名なのは『死亡フラグ』であるが、
『生存フラグ』『恋愛フラグ』『再会フラグ』
など様々な呼ばれ方をする。

一種の黄金パターンであるとも言える。


ただしゲームのフラグと違い、
物語のフラグはその通りに進むとは限らない。

最近では意図的に振っておいてどんでん返しを行う作品も増えており
やはり本質は『伏線』にある。



■死亡フラグ

――俺、この戦争から帰ったら結婚するんだ

あまりに有名な台詞である。
どのくらい有名かというと、有名すぎて
原典が不詳になるくらい頻繁に使用される。

他にも

「ホラー映画や推理もので一人になる」
「改心した敵が秘密を話そうとする」
「目立たない脇役が目立つ」
「ストーリー上関係ない日常的な台詞をはく」

など、様々なパターンが存在する。

一言で言って「お約束」ではあるが、
黄金パターンは需要があるからこそ黄金パターンなのである。


―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―

■死亡フラグ回避

「ラズ、さまーばけーしょんの日記は?」
「――無い」

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