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■舞踊という言葉

舞踊とは舞台で行なう「舞」と
踊りを意味する「踊」を合わせた造語であり、
ある人物が書物の中でdanceを「舞踊」と訳したのが始まりである。

舞踊には大きく分けて二つの意味があり、
一つが東洋の島国の伝統芸能的意味合いでの踊りの総称。

もう一つは、ダンスの和訳としての意味。
偽島では後者の意味で使われていると言える。


前者の場合、「舞(まい)」は
すり足や緩やかな動作…神楽や能などを指し
「踊り(おどり)」は足を踏み鳴らしリズムに乗った
身振り手振りを行なうもので、盆踊りなどを指す言葉として使われる。

後者の意味の場合、「舞(まい)」は
メロディに合わせた旋回運動を主とした動きを指し、
「踊り(おどり)」は、リズムに合わせた
跳躍運動を主とした動きを指す。


舞は舞台の意味もあり、専門的技術を要するのが特徴である。
踊は民衆の中から生まれた大衆的なもので、素人が群れを成して
踊ったのが起源とされる。その正しい起源を追うのは難しい。

なお、舞踏も舞踊と同様の語源を持ち
「踏」はステップを指す。



■Dance

では、舞踊の語源となった「Dance(ダンス)」の定義はどうか。

『Danceは、感情や意思の伝達、表現、交流を目的とした
一定の時間と空間内に展開されるリズミカルな身体動作を指す』
とある。

動物全般の非言語コミュニケーションや、
なにらしかの規則性、連続性を持って行なわれる
無生物の動きをダンスと呼ぶ場合もある。

ダンス用音楽のジャンルであるダンスミュージックを省略して、
音楽のジャンルとしてダンスと呼ぶ場合もある。


Danceの発祥は古く、詳しいことは分かっていない。

太古の遺跡、遺物などの壁画から分かるように
太古から存在していたことは間違いないと推測されるが、
その発祥の意味が本能的動作なのか、求愛行為なのか、
儀式的行為なのかは不明である。



■Danceの目的

Danceの目的は旧来の「舞」と「踊」に分かれる。
すなわち舞台で行なう「鑑賞を主たる目的」にしたものと、
参加を主たる目的としたものである。

後者には社交ダンスや、競技ダンスが含まれる。
宗教的、儀式的なものも存在する。


Danceは地域によって様々な意味がある。

ある地域におけるダンスは、歴史的な出来事や物語などを
Danceとして伝承したものである。


ある地域では、儀式的なもの…降雨や豊作祈願など
生活に根付いた呪術的行為に起源を持つものや、先祖を祀ると
いった祖霊信仰的な意味を持つダンスが目立つ。


また他の地域では、結婚式や誕生会など祝い事に根付いた
娯楽的意味の強いDanceが生活に根付いている。


中世以降の貴族社会においては、ダンスは貴族の嗜みであった。
この風潮は今でも残っており、上級階級の嗜みとして
ダンスが残っている国は多い。


Danceは地方ごとに呼び名が変わる。
それだけに、地域地域に根付いたものであると言えよう。

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